資格・試験
2021.06.18
保育士さんの面接対策!よく聞かれる質問から注意すべきポイントを徹底解説!
保育士さんの就職活動で最大の関門ともいえるのが「面接」です。志望する園から採用内定を獲得するためにも、事前に対策を考えて、完璧な状態で面接に挑むようにしましょう。とはいえ、「採用担当者から何を聞かれるのか」「注意すべきポイントって何?」と、不安に思う保育士さんも多いのではないでしょうか。
本コラムでは、面接対策から、よく聞かれる質問と回答例、面接前に押さえておくべき注意点を紹介します。
- この記事の目次
1採用担当者は応募者のここを見ている
保育士さんの転職において、面接をうまく乗り切るためには、採用担当者がどこを見るのか気になる保育士さんは多いのではないでしょうか。ここでは、採用担当者が応募者のどこを重要視しているのか、一緒に確認しながら見ていきましょう。
応募者の人柄
子どもたちや保護者と信頼関係を築くためには、「人柄の良さ」は欠かせない要素になります。保育経験を問わず、必ずチェックされるポイントの一つです。人柄を見るのに大きく関係するのが、コミュニケーション能力と社会人としての常識があるか見られます。面接では、明るくハキハキとした応対を心がけるようにしましょう。採用担当者は、初めの挨拶から終わりの挨拶、他には会話中の話し方や質問に対する受け答えの仕方なども細かくチェックしています。
経験と能力
これまでの保育士としての経験や能力も面接の場では見られます。採用担当者は、応募者の具体的な経験や能力があるのか知ることで、「求める経験レベルに達しているか」「即戦力として活躍できるか」といったイメージすることで、「この人、自園にマッチしそう」といった採用基準の一つになるといえるでしょう。
業務に対する熱意や積極性
保育の仕事に対する熱意や積極性は見られるポイントになります。採用担当者は、「保育業務に対して責任を持って取り組めるか」「保育士としてのキャリアプランはあるのか」といったことを重点的にチェックしているようです。
前園の退職理由
退職理由は、採用担当者が最も重要視する項目といってもいいでしょう。退職理由はもちろん人それぞれですが、その人の価値観や周囲の人間関係などといった問題で、退職される保育士さんも多いですが、採用担当者は、応募者に対して「採用しても、転職されてしまうようなことはないか」を念入りにチェックしています。なので、退職理由がマイナスイメージを持つような理由はストレートに伝えるのではなく、ポジティブな見方に変更できように事前に考えておきましょう。
2採用面接前に準備しておくべきこと
採用面接前に準備なしに挑むと確実に内定を勝ち取ることが難しくなるでしょう。とはいえ、実際に何を準備すればいいのか悩む方も多いのではないでしょうか。ここでは、採用面接前に準備すべきことを紹介しています。
事前に園情報を把握しておく
採用面接を受ける園と運営元のホームページを確認するといいでしょう。ホームページには、保育業務の年間スケジュールや日常保育の様子が見ることができます。実際に保育士さんの指導方法から、園の保育理念と保育方針にそったカリキュラムを把握できるメリットがあります。面接で、園のことを聞かれても、園情報を把握していないと、「このひと何も調べてない」と判断されてしまうので、必ず志望する園の情報は知っておきましょう。
園見学に行くこと
志望する園が、園見学を行っている場合は、参加することで実際の保育現場が見れ、園全体の規模感、保育内容、職員同士の雰囲気を確認できるので、自身が働いた場合のイメージがしやすくなります。また、見学に行ったことを面接で伝えることは、熱意が感じられるので、採用担当者からの印象が良いです。面接で武器になる内容は、迷よわず伝えるようにしましょう。
3採用面接でよく聞かれる質問と回答例
採用面接では、どんな質問を聞かれるのか気になる保育士さんも多いのではないでしょうか。 面接前にどんな質問がくるのか、傾向と対策を把握し、回答の仕方を準備しておけば、リラックして面接に臨むことができるでしょう。ここでは、採用面接でよく聞かれる質問と回答例を紹介しています。
志望動機
どの採用面接でも必ず聞かれるのが「志望動機」です。志望動機は、履歴書に記載した内容を棒読みするのではなく、内容がぶれないようにポイントをまとめ、それに沿って伝えるようにしましょう。基本的には、園の方針や特徴、関わり方などを話すことをおすすめします。
参考例
私が貴園を志望した理由は、少人数制を重視して子どもに寄り添う保育方針に共感したからです。貴園の強みである「担当制保育」は、身近に子どもの成長に関わり、責任を持って見守りたい私にとっては、理想の保育環境だと思いました。
<アドバイスポイント>
- ①志望する園にしかできないことや園の特徴をストレートに伝える。
- ②志望理由は、履歴書に記載した内容をそのまま伝えないこと。
- ③給与や自宅から近いからといった志望理由は避けること。
長所と短所は何か?
採用担当者は、応募者の強みと弱みを把握することで、「自園に合う人材なのか」か「即戦力で活躍できるか」判断しています。長所は、保育業務で強みになることをアピールするといいでしょう。また短所は、自己分析をしながら自分の弱みを理解し、そのまま伝えるのではなく、必ず対策方法や改善点も伝えると、「このひとは、自分の弱みと向き合い、改善する努力している」と感じてもらえます。
参考例
私の長所は、一つのことをやり続ける継続力です。小学校の時からピアノを習い、社会人になった今でも続けています。また短所は、一つのことには集中しすぎてしまい、周りが見れなくなり、気を配れず注意を受けた経験があります。なので、現在は臨機応変な対応ができるように視野を広げ、克服できるよう努めています。
<アドバイスポイント>
- ①長所は保育業務で活かせるものを伝えること。
- ②短所を伝えたら必ず解決策を伝えること。
- ③長所と短所がなく、「特になし」と答えないこと。
保育士になった理由
保育の面接では、必ず聞かれる王道の質問になります。保育士として、どんな思いや考え方をしているのか、採用担当者はチェックします。ここは純粋に保育士になりたいと思ったきっかけやエピーソードを混ぜて伝えましょう。
参考例
保育園に通っていた頃、いつもひとり遊びが好きだった私を気にかけ、寂しさを感じさせないように寄り添ってくれた担任の先生に憧れ、私も子どもの繊細な心に寄り添うことのできる保育士になりたいと思ったことがきっかけで、保育士を目指した次第です。
<アドバイスポイント>
- ①純粋に保育士になりたいと思ったきっかけを伝えること。
- ②エピソードは具体的に伝えること。
これからどんな保育士になりたいか?
ここでは、前職での自身に対する課題点を転職することで、どう解決できるか、保育士としての考え方を見られます。なので、自身が理想とする保育士像を具体的に伝えるようにしましょう。
参考例
以前は大規模な園で働いていました。そこでは、園児の数が多く、先生同士の連携や子供達の情報共有ができないことに苦戦しました。結局、改善できないまま自身の力不足さを痛感しました。貴園は、職員同士の連携が強みと聞きましたので、身近で連携スキルを学べる環境であるため、何事にも柔軟に対応できる保育士を目指したいと考えています。
<アドバイスポイント>
- ①前園で改善できなかったことを具体的に伝えること。
- ②これから保育士として目指す目標を伝える。
何か質問はありますか?
面接では、最後に採用担当者からの逆質問を聞かれることが多くあります。入園への熱意を確認したいのと、自園を理解してほしいといった狙いもあるようです。注意点としては、説明を受けてた内容をもう一度聞いたりすると、「このひと理解していない」「話しをきいてない」と、不安要素になり兼ねないので、この点は控えるように心がけましょう。
参考例
・研修制度がある場合、どのような研修を受けることができますか?
・貴園では、どのようなやり甲斐を感じることができますか?
・保育現場では、どのような気持ちを意識して業務に取り組んでいますか?
<アドバイスポイント>
- ①調べてわかる質問はしないこと。
- ②質問は事前に5個以上は用意しておくこと。
- ③「特にありません」と答えないこと。
4退職理由を前向きに伝える方法
転職活動における面接では、必ず前職を退職した理由を聞かれることが多いでしょう。退職自体がネガティブに捉えやすく、ストレートに伝えると、マイナスなイメージを持たれてしまいます。なので、退職理由は、前向きな理由を伝えるようにしましょう。ここでは、ネガティブな退職理由を前向きな表現で伝える方法を紹介しています。
人間関係がよくなかった理由
前職では、風通しが悪く、職員同士も会話も少なく、保育士として、コミュニケーションが取れていない保育現場に不安を感じました。一方、貴園では、先生同士の連携強化に力を入れていることを知り、普段から新人からベテランの先生達が気軽に相談できる環境づくりに魅力を感じ、本来の保育現場はそうあるべきものだと強く感じ、貴園への転職を志望しました。
結婚と出産で退職した理由
前園では、小規保育に力を入れている保育園で主任保育士として、働いていました。そこでは、高いやりがいを感じていましたが、出産・育児と両立するは難しい環境でしたので、退職しました。
給料が安い
自ら考えた保育のやり方を高く評価してくれる環境にいたい思いが強く、前園ではなかなか評価制度の環境ない状態でした。しかし、貴園では、キャリアップ制度から長く働く保育士さんに手厚い環境を提供していることから、非常に魅力を感じました。なので、貴園では適切な評価制度があり、保育士としてやり甲斐を感じながら働けると思い、貴園への転職を志望しました。
5採用面接で注意すること
採用面接では注意しなければいけない点が多くあります。とはいえ、「何に注意すればいいのか」悩む保育士さんは多いのではないでしょうか。ここでは、採用面接の際に押さえておくべき注意点を紹介しています。これを意識していないと面接失敗する可能性もあるので、一つ一つ頭に叩き込んでいきましょう
面接時間は守ること
社会人として、決められた時間を守ることは基本のマナーになります。この当たり前のことができないようであれば、面接を受ける権利がないといってもいいでしょう。そのくらい大切なマナーになります。なので、少し早めの行動を心がけ、5分前には面接会場に到着しているようにしましょう。
身だしなみ
採用面接では、服装、髪型、髪色なども評価されるポイントになります。はじめから見た目のイメージが悪いと、評価が落ちてしまいます。なので、清潔感を保ちつつ、社会人にふさわしい身だしなみを心がけるように意識しましょう。
大きな声で話す
採用担当者は、応募者の最初の挨拶でどんな人なのか把握できます。そもそも声が小さいことで、「やる気があるのか」「自園ではなく他の園にいけば」と思われてしまったら、手遅れになってしまいますので、入退室の挨拶は、元気よく伝えるようにしましょう。
言葉遣い
面接時の話し方次第で採用担当者からの印象も変わってしまうので、好印象に見られるためにも、以下のポイントに気をつけて受け答えできるようにしましょう。
面接時の一人称は「わたし」か「わたくし」
面接時は、一人称の言い方で印象が変わってきます。一般的には、「わたし」か「わたくし」といった一人称で受け答えする方が多いでしょう。間違っても「自分」を使わないように注意しましょう。
普段の癖言葉は使わない
面接では緊張してしまい、つい普段使っている癖言葉を使ってしまう方も多いのではないでしょうか。質問を受けて、「えーと」や「あのー」など、話しの合間に「あー」などの普段使っている言葉が出ないようにしましょう。採用担当者も聞き取りにくくなりますし、失礼な印象を与えてしまうので、十分に気をつけましょう。
面接時は「こちら」ではなく「御園」か「御社」を使う
面接時の相手先のことを「こちらの園」など使うと大変失礼になりますので、保育園の場合は「御園」、運営母体が株式会社の場合は「御社」、社会福祉法人などの場合は「御法人」と使用するように頭に入れておきましょう。
6これから面接を受ける保育士さんへ
採用面接では、自己紹介や志望動機、長所、短所など質問されますが、実際にどう答えればいいのか悩む方は多いでしょう。なので、面接前によく聞かれる質問や面接官はどこを見ているのか、対策と傾向を把握しておきましょう。また、面接では短い時間の中で、熱意を伝え、応募先の担当者に「自園に合いそうな人材」と、思ってもらうためにも事前準備はしっかりやり、社会人としての基本的になマナーと話し方を意識して面接に臨むようにしましょう。